前置き
どうも、好きなライダーゲーは「バトライドウォー」の人です。


歴代トップクラスの超絶神ゲーだけど、続編が一向に作られる気配が無いままそろそろ10年経つよ…。
それは置いといて、今回は平成ライダー作品の全てを視聴してきた私が、全作品を紹介します!
その辺にある「おすすめ3選」とかではなく、全作品です!
合計して20作品あるので、1回5作品ペースで、全4回に分けて投稿します。
今回は第1回。クウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイドの5作品の紹介です。
出来るだけネタバレは避けますので、初心者の方もこの記事を参考に、平成ライダーを視聴してみてくれると嬉しいです!
あくまで【個人的な評価】なので、異なる意見の方々が沢山現れるかと思いますが、無数にある声の中の1つとしてご了承ください。
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平成ライダー全作評価(クウガ~ブレイド)
仮面ライダークウガ
項目 | 評価 |
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ストーリー | |
アクション | |
キャラクター | |
初心者向けか |

※いきなり全項目満点を叩き出してるけど記載ミスじゃないよ!
2000年という所謂「ミレニアム」な年に放送開始された、初の平成ライダーである本作。
この作品のクオリティは、後に続く平成・令和ライダーの原点であり頂点と断言しても良いでしょう。
「街や人間を襲う怪人と戦うヒーロー」という根幹は崩さず、「例え化け物でも殴ったり蹴ったりすることに不快感を覚える主人公」、「仮面ライダーというヒーローだけに頼らず、人間の科学力と精神力で化け物に立ち向かう警察」等々、ただの勧善懲悪のヒーロー作品では決して無いという確固たる意志で描き切った本作は、今日まで脈々と続く仮面ライダーという作品の精神を象徴する熱意とこだわりをひしひしと感じます。
本作の敵は「グロンギ」と総称され、端的に言うと人間をゲーム感覚で虐殺する存在です。
グロンギを語ると長くなるので割愛しますが、このグロンギ達の虐殺ゲームを止めるために、主人公や警察達が立ち向かっていくというのがメインです。
そして主人公=五代雄介は偶然にもクウガに変身する力を得て、グロンギ達を撃退していきますが、本来雄介は心優しい人間であり、例え化け物でも倒すのは気持ちの良いものじゃない…と葛藤しながらも、人間を守るために自分の心に仮面を付けて戦います。
この五代雄介のヒーロー像、サポートする警察や周りの人間等の力を持たない者達の信念、その全てがこの作品に無くてはならない存在で…、儚くも美しい人間達の生き様を見事に描き切った傑作中の傑作です!
緻密で素晴らしいストーリーもさることながら、アクション面もとにかく丁寧でカッコイイ!
シリーズの代名詞であるライダーキック1つ取っても、最初はただの飛び蹴りだったのが、威力が足りないという理由で、助走と回転を加えるという工夫をしながら特訓したり…、終盤は逆に破壊力がありすぎて街を破壊してしまう程に強力になってしまったため、警察と連携して敵を人間のいない場所へ誘導してから倒す等、様式美と称され当たり前となっていた必殺技の文化を再定義し、一層深みのある作品へと昇華する一助となりました。
他にも、近年では当たり前になっているフォームチェンジも当然持ち合わせおり、
・素手で戦う基本形態のマイティフォーム
・俊敏な脚力と長物で戦うドラゴンフォーム
・強化された視覚や聴覚を駆使して一撃必殺の狙撃を放つペガサスフォーム
・圧倒的な防御力で敵を威圧しながら剣を振るうタイタンフォーム
この基本の4形態でそれぞれ異なる戦い方を魅せてくれます。
勿論、その先の強化フォームも存在しており、特に最終フォームは今もなお「最強の仮面ライダー」という議論で度々ノミネートされるほど、強力かつカリスマ性の強いものとなっています。
余談として、近年は色々な都合で簡略化されがちなバイクアクションですが、本作品ではそちらもかなり力を入れており、今の時代では多分規制されるくらいの本気のバイクアクションを拝むことができますよ!
ストーリーの項目で語ってしまいましたが、キャラ面でもとにかく魅力が詰まっています。
心優しくも折れない芯を持つ青年の五代雄介は勿論のこと、「もし現代社会に化け物が現れたら?」という空想に警察の視点でひたすら奔走する人間として登場する一条薫は、仮面ライダーに変身しないにも関わらず、今尚絶大な人気を誇る主人公の相棒枠として馴染みある存在です。
他にも考古学の視点でクウガの力を引き出すサポーターの桜子さん、喫茶ポレポレのおやっさん等々、挙げだしたらキリがないくらい、五代雄介は素晴らしい人々に囲まれており、そんな人達がいたからこそ雄介は戦えたし、誰一人欠けても物語が成立しない程に密接に関わってくるので、キャラクターという評価でもこれ以上ない程の満点です!
これだけでも満点なのに、敵であるグロンギ側も素晴らしく「悪」です。
奇抜なビジュアルや不気味さがあり、明らかに人間とは分かり合えない存在という「絶対悪」として描かれるため、倒した時の爽快感を高める要素としても最高レベル。
殺し方も多種多様で、平成ライダー屈指のトラウマ製造機としても本作は有名ですね。
初の平成ライダーであり、ただのヒーロー番組ではないと言わんばかりの非常にリアリティある重厚なストーリーは、平成ライダーを代表するに相応しい完成度を誇りますし、当然ここから視聴を始めるのもセオリーと言えるでしょう。
とはいえ、リアルが行き過ぎた結果、先述の通り「平成ライダー屈指のトラウマ製造機」とも称される本作は、緻密なストーリーと相まって小さなお子様にはちょっと…どころかかなり刺激が強いかな?という印象。
「クウガを視聴せずに仮面ライダーを語るな!」という人間も一定数いるくらいにはカルト的人気も誇る本作は、初のシリーズ視聴にはならずとも、必ず一回は通って欲しいくらいにはおすすめ中のおすすめ作品です!

最近では放送25周年を記念して「超クウガ展」というオンリーイベントも開催される程の大作だよ!
筆者も実際に行った時の記事を投稿しているからよろしくね!
仮面ライダーアギト
項目 | 評価 |
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ストーリー | |
アクション | |
キャラクター | |
初心者向けか |
前作のクウガがあまりにもリアリティが強すぎて、子供が泣くと苦情が殺到するレベルだったことを反省点とし、本作のアギトはよりヒーロー路線に重きを置いた脚本になっており、殺人描写も多少マイルドになってます。多少ね。本当に多少。
筆頭すべきは、クウガには無かった複数のライダーの採用です。
今でこそ同作品に何人もライダーが登場するのは当たり前ですが、ストーリーのメインとして複数のライダーが登場する本作は、当時は異色として騒がれました。
・すでに仮面ライダーである男/仮面ライダーアギト
・仮面ライダーになろうとする男/仮面ライダーG3
・仮面ライダーになってしまった男/仮面ライダーギルス
という、3人のライダー達を軸に話が繰り広げられる、いわゆる群像劇が特徴です。
上記の3つを紐解くと…、
・記憶喪失ではあるが、助けを求める人に迷わず手を差し伸べる生まれながらのヒーロー
・ヒーローを夢見ているが、力を持たない現状に葛藤するヒーロー
・意図せずヒーローの力を手にし、周りから疎まれる運命を憎むヒーロー
といった具合でしょうか。
3つのライダーの3つの物語が同時に楽しめると同時に、それらの関係が中盤、終盤と密接に絡み合い化学反応を起こす本作は、群像劇の王道でありつつヒーローの王道として語り継がれる傑作です!
ひたすらリアル志向だったクウガとは異なり、アギトは手堅い王道ヒーローアクションが中心となります。
だからといってつまらないなんてことは全く無く、3人のライダーの異なる戦法で楽しませつつも、戦闘中はBGMとして挿入歌を流すことでいかにもヒーロー番組らしい演出を心掛けたりと、メイン層である子供たちにも見やすく尚且つ熱くて楽しいアクションが目白押しです。
フォームチェンジで多彩な戦法で戦うアギト、銃火器と不屈の精神力で泥臭く戦うG3、獣のように荒々しく戦うギルス…どいつもこいつも個性が尖ってて見応えが非常にあります!
3人のライダーの群像劇を散々語っている事からも分かる通り、キャラクター面はクウガ以上にキャッチーで好きな人も多いかと思われます。
それぞれのライダーが本当に良いキャラしてて語り尽くせないですが、やはりアギトを語る上で欠かせないのはギルス/葦原涼の存在でしょう。
彼は先述の通り意図せず仮面ライダーの力を得てしまった人間です。
変身後の異形な姿から、恩師や恋人に拒絶され孤独な日々を余儀なくする一方…例え蔑まれようとも大切な人を守るという軸だけは失わない、まさにTHE・仮面ライダーのような生き様に心を打たれた視聴者が続出しました(筆者含む)
…いやでも、G3の氷川さんもめっちゃ泥臭くて好きだし、アギトの翔一くんも頼れるお兄さん感あって好きだし、結論全部好きです。
作品単体として見たとき、脚本やキャラのクオリティ、手堅くも熱いアクションシーン、どれを取っても文句なしの満点!と言いたいところですが…これが一番最初はちょっと勿体ないかもしれません。
公式で明言されてはいませんが、本作は節々に「クウガ」の存在を仄めかします。
そのためファンの間では、アギトの世界はクウガの世界の後日譚ではないかと言われているのです。
かといって、じゃあクウガ要素を知らないと楽しめないのか?と言われるとそんなことは無く、あくまで非公式な噂程度なので、そこまで関わる要素ではないです。
とはいえ、作品の中にはクウガと比較した別路線の相違点も散りばめられているので、そういった違いを愉しみながら見るのが本作の醍醐味…と言えるかもしれませんね。
また、マイナスという程ではないですが、本編中に語られない裏設定が非常に多いです。
その裏設定はなんと世界創世の神話から始まり、神々の争い、それに巻き込まれた人間に宿る超常の力が脈々と引き継がれ…などなど、「確かにこれは本編では語れないわ」と頷くレベルの濃厚で複雑な設定があり、とてもじゃないですが子供向け作品のボリュームではないです。
そういった神話が好きな人には刺さるかもしれないですね。

「劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4」は歴代のライダー映画史にも残る不朽の名作!
氷川誠を演じる要潤さんのラストのアドリブシーンは、後世に語り継がれる名演技と名台詞だね!
仮面ライダー龍騎
項目 | 評価 |
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ストーリー | |
アクション | |
キャラクター | |
初心者向けか |
クウガ、アギトとはまた違った路線ですが、こちらも負けず劣らずの傑作です!
アギトの時点で「ライダーが3人も出てくるなんて!」と視聴者は驚きましたが、今作のライダー数はなんと13人!
これは近年のライダー作品から比べても結構多めです。勿論当時の視聴者である我々も度肝を抜かれました。
しかもこの13人のライダー同士が殺し合うというまさかのバトルロワイアル方式。
本作はそんなバトルロワイアルに巻き込まれ、殺し合いを止めようと奔放する主人公/城戸真司と、自分の願いを叶えるために戦いに身を投じるライバル枠/秋山蓮の、2人をメインに描かれます。
目的も性格も相反する2人の、いわゆるダブル主人公方式が特徴的で、ライバルとして争う関係ですが、時に共闘して共通の敵に立ち向かうという奇妙な友情関係も、見ていてとても緊張感があり楽しいです。
そしてこのバトルロワイアルの優勝者は、願いをなんでも叶えられる権利を与えられるということで、参加するライダー達もみんな何かしらの願いを持って戦っています。
他人の命を犠牲にしてでも叶えたいという強い願い…ひいては「それぞれが持つ正義」をぶつけ合うことで、本作は様々なドラマが生まれるのです。
この作品の最も特徴的なものと言えばそう、アドベントカードです!
それぞれのライダーはミラーモンスターと契約を交わすことでカードを手に入れ、それを駆使してライダーバトルを勝ち抜きます。
契約したモンスターによってカードの強さは変わり、弱いモンスターと契約すると弱いカードしか得られない…というゲーム的な設定もあります。
カードの力で剣や盾を出現させたり、契約モンスターを召喚したり、必殺技を放ったり、私を含めて当時の子供たちはそれはもう熱狂しまくりですよ。
そういったカードを絡めたアクション要素が驚異的な人気を博した結果、それ以降の仮面ライダーはカードを始め、メダル、指輪、スタンプ、等々のコレクション要素の強いグッズを展開する傾向が強くなります。(より顕著になるのはもっと後ですが)
やはり総勢13人のライダーという事で、シンプルに登場人物が多いです。なんなら13人と銘打ってますが、ルール外の存在や劇場版等のイレギュラーを合わせるとそれ以上にライダーは出てきます。
しかもストーリーの都合上、「自分の願いのためなら他人はどうなっても良い」という意思の人達の集まりなので、基本的にみんな性格悪いです。
それに輪をかけてやばいガチの犯罪者、仮面ライダー王蛇/浅倉威は、ライダー界隈の悪のカリスマとして今もなお語り継がれる存在です。
ダークな面で評価するなら文句なしに星5をあげたいところですが、視聴者側から見た取っつきやすさだったり、王道のヒーローさは足りない(意図して避けてる)ため、ダークサイドに偏り過ぎているという事で1個下げさせていただきました。
ライダー同士のバトルロワイアルや、カードを使った多彩な戦法は、後に様々な作品が影響を受ける程の画期的なアイデアでした。
そのアイデアの基礎を学ぶ、という点では本作は非常に優れていると言えるでしょう。
「仮面ライダーは必ずしも人々を守る愛と正義のヒーローではない」という事を鮮烈に描き切った本作は、異端児でありながらも全く別ベクトルの王道ヒーローを作り上げた、いわゆる「邪道の王道」と呼ぶに相応しい意欲作です。
というかシンプルに、ライダーVS怪人じゃなくライダーVSライダーだから、どっちが勝つか勝敗が分からないというハラハラ感はすごくあるので、ただの勧善懲悪に慣れてしまった人にこそ視聴いただきたい一作です。

ライダーそれぞれに固有の変身ポーズがあるのも魅力だね!
王蛇とタイガの変身はめっちゃ練習した!って筆者が言ってたよ。
仮面ライダー555(ファイズ)
項目 | 評価 |
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ストーリー | |
アクション | |
キャラクター | |
初心者向けか |
元祖スタイリッシュ仮面ライダーといえば本作。
携帯電話(今で言うガラケー)をベルトに装着して変身し、変身や技を使うときに流れるやたら発音の良いベルト音声も相まって、スタイリッシュ度(?)は相当高いです。
ストーリーとしては、ライダー側もさることながら、敵側にも複雑な人間ドラマが描かれることが特徴的です。
クウガ~龍騎まで、もっと言えば昭和ライダーから、あまり描かれる事の無かった怪人側のストーリーをメインに持ってくることで、真新しさに加えて人間のエゴや清濁併せ吞む内面を緻密に描写する本作は、割と全体を通して重く暗い展開が続きます。
更には、数多くの伏線が散りばめられたミステリー要素も満載で、一度視聴し沼に嵌ると抜け出せない、中毒的な面白さも兼ね備える事で有名です。
アクション面はとにかくスタイリッシュ!
メカメカしい見た目から想像出来る通り、技を放つ度にやたら発音の良い英語がベルトから聞こえてくるこの心地よさは癖になること請け合い。
代名詞のライダーキックも特徴的で、まず最初にポインターでマーカーを敵に照射して拘束&ロックオン。
そのまま飛び蹴りで相手の身体を貫き、相手にφのマークを刻み込み爆散!
これだけでも相当に格好良いキックなのですが、これを放つ前と後にさりげなくする「手首スナップ」等の脱力モーションが非常に良いアクセントになっており、この「静」と「動」のメリハリの美しさもファイズの人気の1つです。
さらに強化フォームであるアクセルフォームは、10秒間だけ超スピードで動けることを利用し連続でマーカーを照射し蹴り込む等、視聴者を飽きさせないアクションシーンが目白押しです。
人間側の主人公/乾巧と、敵側の主人公/木場勇治の互いの正義のぶつかり合いがメインテーマではありますが…、
本編中で敵味方問わずとにかく場をひっかき回す2号ライダー、草加雅人を語らずして仮面ライダーファイズは語れないでしょう。
草加は表向きは文武両道の優等生を演じ、裏では気に入らない奴にネチネチ嫌味な言動や陰湿な嫌がらせをずーっと行い続ける、ヒーローとしてというか、人して信じられないぐらいイジメっ子気質です。
え?本当にこれ映して大丈夫?っていうくらいイジメ描写には事欠きません。
「俺の事を好きにならない人間は邪魔なんだよ」は屈指の名言ですね。
とはいえ、明確に気に入らない存在以外は危ない時はちゃんと助けるし、巧とも仲が悪いとはいえちょくちょく横並びで同時変身するくらいには仲間意識はあるので、ギリギリでヒーローではありますね。
このようなアンチヒーロー然としたキャラクターや、敵側/オルフェノクに転生した元人間達の視点で描かれる人間の醜い負の側面等…、ヒーローとしての在り方に一石を投じる作品として仕上がっています。
こんなこと言うのはアレですが、先述の2号ライダーである仮面ライダーカイザ/草加雅人という人間を、面白いと思うのなら視聴を勧めるし、生理的に無理!だったら避ける事を勧めます。良くも悪くも、草加が作品の顔過ぎてそうとしか言いようが無い!
ただ、草加を抜きにしたとしても、巧と木場という2つの陣営の主人公が、お互いの正体を知らないまま親交を深めていく描写は非常に丁寧で、それでいてもどかしく、「続きが気になる!」と思わされてしまう惹き付ける魅力が確かに存在します。
キャラそれぞれの関係性や思考がストーリーの中に上手く取り入れられており、下手なテレビドラマよりよっぽど濃密なドラマパートが描かれています。

この作品と前作の龍騎のメイン脚本である「井上敏樹」氏。
彼が脚本を手掛けたゲーム、「フェアリーフェンサーエフ」は、節々にファイズや龍騎の要素が含まれていて、仮面ライダーファンならオススメの作品だよ!

仮面ライダー剣(ブレイド)
項目 | 評価 |
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ストーリー | |
アクション | |
キャラクター | |
初心者向けか |
仮面ライダーを知らない人でも、「オンドゥル語」という単語に聞き覚えがある人も多いでしょう。はい、こちらが元ネタの作品です。
まあそれはストーリーと特に関係は無いので後に回しますが…。
本作の主人公/剣崎一真は職業として仮面ライダーを生業としているという、ちょっと特殊な設定です。不死の生命体/アンデッドをカードに封印し、研究機関で解析する…研究職に近いのかな?
そういった職業としてのライダーではあるものの、人々を守りたいという熱意は本物で、終盤では自分の身体を顧みずに戦い続ける立派なヒーロー精神を持っています。
一見王道の主人公で、安定したストーリーが展開されるかと思いきや…、実は序盤~中盤はかなりグダグダでした。
良作続きだった仮面ライダーシリーズに対するプレッシャーもあったかもしれませんが、プロデューサーの急な変更、役者のほとんどが実力不足、よく分からないストーリー等々で、中々厳しいスタートを切ってしまったことは事実です。
ですが、中盤以降はメインライターが変更されたことにより、分かり辛いストーリーが一転して「仲間のライダー達と共に壁を乗り越える」という王道路線に変更し、目に見えて改善。
滑舌が酷かった役者さん達も次第に実力をつけ、中盤以降は普通に聞き取れるし、熱の籠った演技が冴える人も多くなりました。
…このように、前半と後半でガラリと評価が変わる本作ですが、結果的には「衝撃の最終回」を含め、傑作と評価する方も多い作品となりました。
番組名の通り、ブレイドは剣で戦いますが、その他にも銃、弓、ロッドで戦うライダーが登場します。
そしてこの作品のライダーは、龍騎と同じくカードを使用して戦います。
ただし使用するカードはトランプをモチーフとしており、各カードには敵勢力であるアンデッドを封印しており、その能力を行使するという設定。(アンデッドは不死のため、カードで封印する以外に無力化する手段が無いです)
つまり、敵を倒せば倒すほど多くのカードを手に入れられるというシステムです。
ですので、カードが潤沢に集まった後半は強力なカードをバンバン使った派手なアクションが見応え抜群です。…まあ、ほとんどキングフォーム最強になっちゃいますが。
本作には合計4人のライダーが登場しますが、凄まじいことに全員滑舌が悪い素人でした。
おかげで台詞が全然聞き取れず、ただでさえ難解な序盤のストーリーが、台詞が分からないせいで余計理解出来なくなるというとんでもない悪循環を発生させていました。
あまりの酷さにネット界隈でネタにされ、「オンドゥルルラギッタンディスカー!!(訳:本当に裏切ったんですか!)」を筆頭に、数々の台詞がネットミームとして昇華され、いつしか「オンドゥル語」と呼ばれ一部の界隈ではカルト的な人気を誇りました。
さらに拍車をかけるのが、2号ライダーである仮面ライダーギャレン/橘朔也という奇跡の存在です。
彼はキャラ設定としては「すごく強いクールな男」というイメージでしたが、1話目からいきなり裏切るわ、身体が終始不調でメンタル含めてボロボロだわ、格上相手に圧倒した次の回で格下に苦戦するわ、なにもかもがメチャクチャで変なキャラです。
極めつけはこの橘さんを演じた天野浩成さん…、この人は色んな意味でとにかくヤバいです。
まず世間一般で解説するなら、雛形あきこの旦那さんです。めっちゃ愛妻家です。ちょっと引くレベルで。
この人はなんかもう、あまりにも天然過ぎて、数々の伝説を今もなお更新し続けるマジもんの変な人です。(※誉め言葉です)
代表的なのは2020年に、CSMギャレンバックルの発売記念インタビュー動画が公開されたのですが、そのあまりの天然トークっぷりに笑いが止まらない人が続出するという異常事態が起こりました。
驚くべきは、役者さん側が自分の役を思いっきりネタにしているところ。これは他のライダーを演じていた人たちも同様で、このブレイドメンバーはかなり仲良しで有名です。
普通こういうのって恥ずかしくて避けがちな気がしますが、全然オープンでネタにしまくってるので、彼等の人の良さが伺えます。
かなり脱線しましたが、暗めな作風ながらもそれを感じさせない快活なキャラクターが多く、戦闘シーンなど締めるところはちゃんと締めるというプロ意識も感じさせるため、文句なしの星5です。
視聴するにあたり、やはり序盤のグダグダ展開をどうやって切り抜けるかが問題です。
オンドゥル語というネットミームを楽しむというのであれば、序盤~中盤はまさにネタの宝庫なので、そのまま中盤以降のしっかりとした脚本に上手くノれるかと思われます。
ただまあ、オンドゥル語が流行ったのってもうかなり昔になってしまうので、今の若い世代の人にはちょっと厳しいかもしれない、というのが本音です。
ニコニコ動画全盛期の頃のオタクは絶対ハマります!

天野さんはこの後も仮面ライダーフォーゼや、王様戦隊キングオージャーで敵役として出演している名役者さん!
好きな食べ物は「ハンバーグのやつ」だよ!
まとめ
今回はクウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイドの5作品の紹介でした!
平成という新しい世代で、様々なヒーローの形を模索していた時代でしたね。
常に新しいものに挑戦していく姿勢は、後に続く作品…もっと言うと令和にも引き継がれる気高き精神と言えるでしょう。
次回は響鬼からディケイドまでの、平成1期後半戦!
他社コンテンツの増加による人気の低迷や、制作陣の迷走と葛藤が続き、所謂「暗黒期」に突入してしまいますが、とある作品をきっかけに一大ムーブメントを引き起こす事になります。
気になった方は、続きをご覧ください!
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