前置き
筆者は以前、こういう記事を投稿しました。
アンチとか誹謗中傷とか、我ながらあんまり慣れないこと語った気がします。
これを書いてる中、そういえばこの話にまつわる面白い漫画あったなぁと思ったので、今回はその漫画について語ろうかと思います。
どんな作品?
というわけで、ご紹介する作品は「しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~」です!
原作はこの漫画で、割と最近ドラマ化されました。(ドラマの方はまだ視聴してないです…)
この作品は一言で言うと、ネット関係の法律に強い弁護士が、依頼人のトラブルを解決していくという漫画です。
1話から、自分のブログが炎上してしまった依頼人が、誹謗中傷してきた相手を開示請求するところから始まり、ネットのデマ情報の拡散、SNSのアカウントなりすまし等々、身近にありがちなネットの問題にどんどん切り込んで話を展開していきます。
・ブログが炎上してしまったらどう動いたら良いんだろう?
・開示請求ってどうやったら出来るんだろう?
こういった問題を漫画形式で物凄く丁寧かつ分かりやすく解説してくれます。
そして私がこの作品を気に入ってるのは、単純なハッピーエンドにならないことです。
1話目のブログ炎上事件の序盤でも主人公が言ってるんですけど、訴えるのはお金も時間も労力も精神もぜーんぶ消耗していくので、とにかくしんどい~!らしいです。
実際、依頼人の心情も所々に描写されて、キツくてしんどいって感じはひしひしと伝わってきます。
それでも、ネットやSNSが当たり前のこの時代だと、そういったトラブルに遭遇する可能性は皆さん常にあるもので、その対処法を知ってるのと知らないのとでは雲泥の差があると思っています。
でも法律なんて分かんない!小難しいこと勉強したくない!っていう私みたいな人は、とりあえずこの本を手に取って読んでみて下さい。
エンタメとして楽しみながら法律も勉強出来ちゃうので、一石二鳥ですよ!

法律が理解出来なくても、こんな感じで弁護士に相談したら良いんだ~っていうのは分かるから、もしもの時のために知っておこうね!
主人公
この作品の主役は弁護士の「保田 理(やすだ おさむ)」。自分の法律事務所を経営している人で、とにかく言うべきことをオブラートに一切包まずズバッと言います。
この人が実際に居るとしたら、ぶっちゃけ友達にはなりたくないタイプです。(笑)
でもめっちゃ仕事出来ます。何故なら、全てを率直に本音で言うということに徹底しているので、依頼人との相談も要点が纏まってスムーズ、しかも分かりやすいんです。
かといって堅物という訳ではなく、むしろ飄々としていて掴みどころが無いタイプです。故に依頼者も緊張せずに本音で相談出来る…んじゃないかなぁ、多分。
嘘も一切言わないし、本来仕事が欲しい立場のはずなのに、依頼内容によっては自分で解決出来るから自分でしてね、警察に相談してね、といった風。自分の成果が欲しいんじゃなくて、ちゃんと内容に沿った解決法を提示するという姿勢は見習いたいと思います。
その最たるものが「他人事」という作品テーマにもなっている心構えです。
弁護士は法律の元、依頼人のために戦うのが仕事であって、依頼人に寄り添うカウンセラーでは無い。依頼人の気持ちは依頼人でどうにかしろというスタンスです。
これは私、真似出来ないです。人の気持ちに寄り添うカウンセリング大好き人間なので(笑)
でも仕事にするとなると疲れますよね。改めてカウンセラーさんって凄いね。
他人の気持ちに寄り添って、自分まで傷付いたら…って考えると、確かに「他人事」って気持ちは大事だと思います。
主人公の保田さんも、他人事というある一定の壁を作ることで依頼人に接する。そこの割り切りをキッチリやれる人ってそうはいないと思うので、憧れます。なりたいとは思わないですけど。

筆者も会社の同僚や後輩によく相談を受けたりするんだけど、つい感情移入し過ぎて一緒に悩んだり落ち込んだりしちゃう超お人よしなんだよね…、ちゃんと見習ってね!
注目のエピソード
コミカルなキャラクターが多い本作ですが、ストーリーは結構リアルです。
シンプルに訴えた側が、悪い奴を成敗出来てスッキリ!とはいかない話がほとんどです。
私が面白いと思ったエピソードもそういった話で、Youtube的な配信サイトの配信者を誹謗中した側…つまり「訴えられた側」の視点のお話もあります。
しかも加害者側は中学生!まあよくある若気の至りという奴ですかね、世も末ですね!
この話からは実際に訴えられた時や開示請求書が届いたとき、実際にどんなことが起こるのか、どう動けば良いのか、そういった疑問を漫画形式で丁寧に教えてくれます。
注意喚起という意味でも今の若い人達にも是非読んで欲しいですね。
勿論、漫画としても完成度高いです。加害者の中学生が絶妙に腹立つ子で面白いですよ…。
…で、最終的には示談で済むのですが、訴えた配信者側は誹謗中傷のせいでメンタルがズタボロになってしまい、加害者側に謝罪されてもただ呆れて涙を流すだけ…なんとも後味の悪い話ですが、そこはリアリティがあって良いと思います。
他にも、プロ野球選手にずっと暴言を言い続けて、訴えられても尚も反省せずいつまでも誹謗中傷を繰り返すおじさんも個人的に良いキャラしてると思います。いるいるこういう40代くらいのおじさん…って私のアルバイト時代を想起させる最高に胸糞なキャラです。

嫌な人達ばかりピックアップしてる!?
ただこのプロ野球の話はちゃんと依頼人側がスカッとする系です。どうなったか気になる方は是非読んでみて下さい!
まとめ
この作品は法律について学べるというのもそうなんですが、人間の心理という話にも大きな学びがあると思います。
実際に誹謗中傷事件を起こす人はどんな傾向があるか。
訴えられた人は果たしてちゃんと反省して心を入れ替えるのか。
加害者から示談金を貰って解決して、心のもやもやが晴れる…それは真実か。
等々、事件を通じて社会や他人の付き合い方を考えさせられる良い作品だと思います。
2025年2月現在、まだまだ連載中のようなので、是非ともお読みいただければと思います。
ドラマもアマゾンプライムで視聴できるみたいですよ!
それでは、また!

またのご利用をお待ちしております!
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