前置き
今回は創作活動メソッドの第2弾、「二次創作のススメ」です。
私の言いたいことを纏めますと、「創作活動を始めるときは、まず二次創作から始めよう」ということに帰結します。

なんで!?一次創作で完全オリジナルでやりたいよ!
と思っている方。ちょっとだけ立ち止まって、この記事を読んでみて下さい。
これを最後まで読んだら、自分がどれだけ分の悪いギャンブルに臨んでいるかが分かるはずです。
二次創作のススメ
二次創作と一次創作の違い
ではまず、二次創作とか一次創作ってそもそも何?というところから説明しましょう。
二次創作とは、
・既存の作品を基に新たな作品を創作する表現行為です。
・小説や漫画、アニメ、ゲームなど、さまざまなジャンルの作品を対象としています。
一次創作とは、
・作家が自身の発想や想像によって作り上げた作品やキャラクターなどを指します。
・既存のキャラクターや世界観が存在せず、オリジナルの創作物です。
既に出来上がった作品の中で、「こうだったら良いのに」を原動力に作り上げるのが二次創作。
何もない0からスタートした完全オリジナルが一次創作です。
ぱっと見、一次創作の方が難しそうですよね?
はい、正解です。ハッキリ言って相当上級者向けだと思います。
私も別に一次創作をするなと言いたい訳じゃないです。実際中高生の時代は完全オリジナルの自作小説を執筆したことだってあります。
だからこそ分かるのですが、一次創作は入念な下準備と豊かな創造性、オリジナリティに溢れる超天才的思考の全てを兼ね備えてなければ成功しないのではないかと思います。

じゃあ才能無い人は失敗しちゃうの!?
いえいえ、私はあくまで、「創作を始めるなら二次創作からがおすすめ」とお伝えしたいのです。
まずは二次創作でノウハウを学び、満を持して一次創作に挑戦しましょう!
二次創作から始める理由
さて本題、何故二次創作から始めた方が良いのか。
理由は大きく分けて3つあります。
①アイデアの土台が出来上がっている
②ファン層を取り込みやすい
③ノウハウを効率よく学べる
これらが私の考える利点です。
①アイデアの土台が出来上がっている
言わずもがな、既に存在している作品を題材に作るため、当然キャラや世界観を考える必要もありません。
これが一次創作なら、キャラや世界観は全て自分で考えなくてはなりません。まあ、当たり前ですね。
0から創り出すのは大変ではあるものの、

私、いつも寝る前に自分で考えた物語を妄想してるんだよね!
これを題材にして作れば絶対人気が出るはず!
という考えの人、いますよね?
私も毎日寝る前にそういうこと考えちゃいます。オタクってそういう性質があるものですよ…。
じゃあプロットあるじゃん!これで行こうよ!と思ってる方は一旦考えてみて下さい。
あなたのその妄想、1から10まで全部事細かに設定作ってます?
ある人はごめんなさい、今すぐ一次創作を始めてもらって大丈夫です。
でも大抵の人、私も含めてですが、そんなに細かに設定練ってます?
精々、こういう主人公とかヒロインがいて、ファンタジーな世界観で、魔法が使える世界で魔物と戦って…等々、なーんかどっかで見た事あるものを都合よーく組み替えて妄想してるだけじゃないですか?
残念ですが、頭の中にしか存在しない妄想はプロットとは呼べません。
少なくとも私はそう思います。
昨今のなろう系作品って、その妄想をそのまま載せちゃったパターンが多いのかなと…。
ですが二次創作ではどうでしょう?
例えば創作元の作品に登場する主人公とヒロイン。
勿論2人の絡みも大事だけど、私は主人公と脇役Bの絡みを妄想してる!
そんな人の場合、先述の通りある程度土台はあって、その中でほんの少し自分好みのスパイスを振りかけるような行為のため、自分のイメージがそのまま実現化しやすいんです。
人によっては原作の読み込みが甘かったり、自分の妄想に素直になり過ぎた結果、解釈違いを引き起こしたりすることもありますが、そこはやはり前回の記事でお伝えした通り、インプットが足りていないことが原因なので、そこは適宜改善していきましょう。

二次創作は原作があってこそ成り立つもの!原作への敬意は忘れずに!
②ファン層を取り込みやすい
①に結局似た話にはなるのですが、原作への人気というものは当然あって、それに乗っかって創る二次創作にも、必然的にそのファンが雪崩れ込んできます。
まあ、雪崩れ込むかどうかは知名度次第ですが…。
原作ファンが作品を見ることによって、その作品の批評が現れてきます。
それは大抵の場合、作品の知名度に応じて数も比例していくことでしょう。
つまり、

私の作品に対して意見を沢山貰えるビッグチャンス!
ということです。
③ノウハウを効率よく学べる
例えば、②の要領で二次創作を公開し、10人の方から良くも悪くも感想を貰えたとしましょう。
二次創作という性質上、既に存在している原作と比較しての意見が多くなるかと思います。
構いません。結局自分の作品の中での相違点に対する指摘なので、貴重なご意見です。
これが一次創作だとどうでしょう?
仮にその一次創作にも、10人の感想が貰えたとしましょう。
人間というのは何かを評価するとき、比較対象を求めるものです。
その比較対象が無い一次創作の感想…恐らく「斬新だった」とか、「良く出来てて面白い」とか、そういうふわっとした感想になるのではないでしょうか。
無理やり比較対象を想像し、「なんかこの作品と似てる、パクリじゃない?」なんてことを言われるかもしれません。
勿論、良く出来た一次創作にはそれなりの評価が貰えるとは思いますが、その良く出来た作品を完成させるためにどれだけの時間と労力がかけられますか?
0から一次創作を始め、紆余曲折を経て最高の作品を作り上げて、10人のあまり参考にならない感想を貰うことと、
二次創作を始め、世界観やキャラを生み出す工程をすっ飛ばしてそれなりの作品を作り上げ、10人のあーでもない、こーでもないといった感想を貰うこと。
この例は極端ではありますが、二次創作の方が効率良く成長出来そうって思いませんか?

達成感を味わいたいなら、一次創作の方が圧倒的だよね。
でもそれって、始めての人からしたらハードル高いかも?
筆者の実例
私も二次創作はかれこれ10年以上嗜んでいるため、それなりに話せます。まあ成功してるとはとてもじゃないけど言えないです。結局辞めちゃってますし…。
まず私の場合、既存のカードゲームでアニメ風の動画を創ろうと考えました。
私が一次創作でバリバリやるぞ!っていう人間であれば、きっと1からオリジナルのカードゲームを創造しようとしたでしょう。
そんなことしようとすると、マジで何年かかるか分かったものじゃないので、既存で行きました。
ではカードゲームを題材にするとして、キャラや世界観はどうしようと考えます。
ここが二次創作クリエイターの腕の見せ所です!
私の場合、一番最初はみんなお馴染み「遊戯王」を題材に、当時大人気だったゲーム「ペルソナ4」に焦点を当て、ペルソナ4のキャラ達に遊戯王をプレイさせる動画を作りました。
ちなみに二番目は、当時割と新しめに登場した「ヴァンガード」というカードゲームと、長年のファンと実績を持つ「東方Project」を組み合わせました。
この作品同士がミックスされた状態、所謂クロスオーバーと呼ばれるものですが、当然ながら複数の作品のファン層を取り込むことが可能です。
創作というものは、まず見てもらう誰かがいないと始まらないため、私はとにかくキャッチ―さを重視するため、世間の流行や人気を計算に入れ、動画を作り続けました。
そうすることで、比較的短期間での動画制作。そしてファン層の獲得を同時に実現しました。
そうやって見る人が増えればこっちのものです!
私の場合、何かストーリーを考えるうえで、「誰も考えたことがないもの、考えついても実行しないものを実現して、驚きとワクワクを与えたい」という気持ちがあったので、それを積極的に取り入れた動画を投稿しまくり。見事ややウケしてそれなりの再生数、コメント数、ファンを獲得できました。
これ以上語ると「自分語り乙!」と言われてしまうのでここで切りますが、
お伝えしたいのは、二次創作だからといって、自分のオリジナリティが損なわれることは必ずしも無いということです。

自分が何をどう表現したいのかハッキリしていれば、
一次創作も二次創作も関係ないよ!
終わりに
結局、別に一次創作は全然やっても良いのですが、創作活動に初挑戦する人にとってあまりにも手探り感が強すぎるので、まずは二次創作で感覚を掴んで頂きたいのです。
というか実際、自分がどれだけ創作活動をやれる人間なのかっていうのは、少しでも早く知りたくないですか?
まず二次創作で自分のセンスがどれほどのものかを見極め、研鑽し、折を見て一次創作に挑戦する。
個人的には、そういった段階を踏んだ方が上手くいく気がするし、モチベーションを保ちやすいと思うんです。
一次創作は再三言うように0から創り出すものであるため、作り始めてから世に出すまでが本当に長いです。多分、途中で飽きます。
そうならないためにも、まずは自分の気に入っている作品を探し、その中で二次創作化できる何かを掴んで、挑戦してみて下さい。

それでは、またのご来店をお待ちしております!
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